下流喰いを読んで考えたこと
はてなブックマークとかで話題になっていた下流喰いを読みました。
この本を読んで思ったことは、
日本で、「失われた10年」と一般的に言われている1990年代前半から
2000年代前半に大きく企業の効率化が進み、
地方と首都圏の間に格差が広がったと感じたことです。
下にある文章はあくまでも、自分が感じたことベースなので、
間違いとかあるかもしれませんが、知っていたら教えてくださいm(__)m
効率化とは、費用対効果をきっちり考えて事業を進めること
学生時代に、2004年に四国の今治を訪れたのですが、
商店街はほとんどの店のシャッターが閉まっていて、
食事をする場所を探すのにも苦労しました。
その時は、自分達のリサーチ不足が原因だと考えていましたが、
ひょっとしたら違うのかもと最近になって思うようになりました。
以前は、
悪名だかい公共事業が地域の雇用を確保していましたが、
今は、減りつつあるらしい。
産業のない町では、人が集まらないため、レストランや喫茶店のような
お店はなりたたなくなります。
そうして、どんどん閉店して、
比較的ランニングコストの安い、国道沿いのマクド、ユニクロ、ファミレス
なんかが地方の主役になっているような気がします。
最適解は、尖った場所にある、中途半端な場所にはないというのが、
数理計画問題で私が学んだことですが、いびつで自分にとっては
あまり目指したくない社会なのかもしれません。
尖った場所とは、どういうことかというと、
ものすごく原価の低いものを大量に売る(ユニクロ、マクドのイメージ)か
付加価値のあるものを少量売る(ルイヴィトン、セレブ御用達のレストランのイメージ)かの2つの方向。
神の見えざる手が、世の中をよりよいものにしていくというのが、アダムスミスの思想だと思いますが、行き過ぎるのもつまらないのかなぁと思いました。
小汚い店内に特別ではないけどおいしいコーヒー、
特別ではないラジオ(αステーション)
あまりたくさんの人が訪れない自分の好きな、
そんな喫茶店が存在できるような非効率主義の社会
そういう部分も存在して欲しいと思いました。
意味の無い非効率は好きではありませんが、
効率主義と意味ある非効率主義の両立を目指して行きたいと思いました。
ちなみに下流喰いは、
ヤミ金融に落ちていくシステムを説明した本で、この本の内容自体も
興味深いほんでしたが、その枝の部分に自分のアンテナがひっかかりました。
- 作者: 須田慎一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 新書
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